社会保険庁の記録に矛盾がある場合
今回のケースでは、社会保険庁の資料等に明確な矛盾がある一方、年金納付が未納とされた申立人の主張には矛盾がないため、年金記録の修正が認められました。

この件で、重要な点は下記のとおりです。
- 社会保険庁の資料に記載されていることから判断すると納付できないはずの保険料が納付されており、社会保険庁の資料自体の信憑性がないこと。
社会保険庁の資料から明らかな矛盾がある場合には、年金記録の訂正が受けられる可能性が高くなります。
申立人:昭和22年生 男性
申立期間 : 昭和42年8月から50年3月まで
昭和50年4月に、妻と子供と区役所に行き、20歳にさかのぼって国民年金に加入した。
その際、20歳からの未納分を一括して支払うことができると聞き、郵便局の5万円の定期貯金2口を解約し、同月中に、再度区役所に行き、妻の未納分と合わせて、10万円前後を支払ったので、未納であるはずがない。
申立人の昭和42年8月から50年3月までの国民年金保険料については、納付していたものと認められることから、申立期間の記録を訂正することが必要である。
申立人及び妻は、昭和50年4月以降、現在まで保険料を完納している上、申立人が、納付したと主張する50年4月は、特例納付の実施期間中で、未納分一括の納付が可能であり、申立金額は、未納分を一括納付した場合の金額と大きく相違するものではない。
また、社会保険庁の記録上は、昭和53年4月に、手帳記号番号の払出しを行ったものとされているが、他方、それを前提とすると本来時効により支払えないはずの50年4月分から12月分までが納付済みとされていたり、払出日以降しか納付できないはずの付加保険料が、52年4月分から納付済みとされているなど、社会保険庁の記録自体に矛盾があり、50年4月に加入手続をした旨の申立人の主張に沿うものとなっている。
さらに、当時、区役所では、特例納付を勧奨し、納付のための国庫金納付書に必要事項を記載して、納付者に交付する扱いが行われていたことが認められる。その他の事情を含めて総合的に判断すると、申立人は申立期間の国民年金保険料を納付していたものと認められる。
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